手の込んだ刺繍のマットが美しい、オークのアートフレーム。
マットとは、フレームと作品の間に置かれる台紙のようなもののこと。
一般的には紙で作られますが、まれに凝ったものとして布や木でできていることもあります。このマットの演出で、作品の雰囲気ががらりと変わるため、とても大切な存在であるといえるでしょう。
今回ご紹介するオークのフレームには、とびきり美しい刺繍のマットが嵌められています。シルクと思われる艶やかなジャガード織に、一針一針丹精込めて施された限りなく美しいエンブロイダリー/刺繍。
ヴィクトリア時代、良家のお嬢様にとって必要だったのは、礼儀作法、ダンス、ピアノ、そして刺繍でした。自分の身の回りのものにモノグラムを刺す、お世話になった方へのお礼としてハンカチーフなどに刺繍を刺して差し上げる・・・等々
美しい刺繍を刺せることは、女性らしい処世術の大切なスキルでした。
一針一針、どんな想いをこめて、女性たちは刺繍を刺していたのでしょうか。
時には一人で、時にはお喋りに興じながら。
そんな古き良き時代を彷彿とさせる、優美な刺繍がこのアートフレームには使われています。
刺繍のマット自体は、大体1900年代頃のもの。ヴィクトリアンのおわりから、エドワーディアンのものと思われます。
ただ、フレーム自体はそれほど古くはなく、1970年代頃のものと思われます。刺繍のデザインとしては、まさにフレーム用として仕立てられたものだと思われますので、おそらくもともと使用されていたフレームが何らかの理由で使えなくなり、新たにこの刺繍のマットにあわせて誂えられたものでしょう。
作品用の窓抜き部分は 幅約9.6 高さ約14.5cm。
これはその時代のポストカードサイズより少しだけ大きめ。(現代日本の官製はがきは14.8×10cm)
写真をポストカードに仕立てることも流行していましたので、きっとこのフレームのなかには、例えば結婚の記念などの写真を入れていたのではないでしょうか。
雰囲気をわかっていただくために、今回はアンティークの本の1頁をいれて撮影いたしました。
ご希望であればこのままセットした状態でお届けいたします。
特別なものを飾るのにふさわしい、格別に華やかな舞台装置。
どうぞあなたの大切な1枚を、とっておきの演出でお愉しみください。
◆England
◆推定製造年代:刺繍c.1900年頃 フレ-ミングc.1970年代
◆素材:布・ガラス・木・他
◆サイズ:フレーム外寸 幅約34.6 高さ約39.8 厚み約2cm / 窓抜き部分 幅約9.6 高さ約14.5cm
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、小傷や汚れ、あたり、材の離れなどがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*飾るものの入れ替えは、背面に仕込まれた金物の爪を曲げて行います。マイナスドライバーなどで作業されることをおすすめいたします。
*構造上、頻繁な入れ替えには適しておりません。
*画像で飾っているのは、アンティークの本の1頁です。ご希望であればこのままセットした状態でお届けいたします。
*画像の小物は付属しません。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。
Reminiscence
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by d+A