前面に施された豊かな装飾が美しい、アンティークのマッチケース。
ライターが一般的に携帯出来るようになるのは、1910年頃以降といわれています。
それまではもちろん、それ以降も長くマッチは生活になくてはならないものでした。
特に愛煙家にとっては、常に手元やポケットにマッチを持つことは必要不可欠。
そんなマッチをちょっとお洒落にしたい、という思いから、自分のためにマッチケースを手に入れることはちょっとした贅沢だったことでしょう。
そのような理由から、アンティークのマッチケースは様々なデザインのものが多く生産されてきました。
この真鍮のマッチケースも、そのようなもののうちのひとつ。
全体のフォルムはマッチケースをすっぽりいれる角柱形、サイドには火をつけるためのスリットがあります。特徴的なのは前面に施された豊かな装飾。
中心のメダリオンはドーム状に盛り上がり、周囲にはアカンサスが優雅にスクロールを描いています。グラウンドには小さなノミ打ちの跡があり、それがよりモチーフを立体的にみせています。
さしずめ元の持ち主は、伝統的な意匠を好んだ、ちょっと頭の固い壮年の英国紳士・・・といったところでしょうか。
・・・さて、マッチケースは実用としてはあまり必要ない、という方のために、ちょっと使い方のご提案をさせていただきます。
立てて置けば、横のスリットを使ってカード立てに。
スリットに合わせて切った紙を差して、メモホルダーに。
本物のもつ気品あふれる質感で、空間をうまくまとめてくれる力のあるひと品。
どんな使い方をしても、愛を込めて手元に置けば、元の持ち主の英国紳士もきっと微笑んでくれそうです。
◆England
◆推定製造年代:c.1900-1930年代
◆素材:真鍮
◆サイズ:幅約8.1cm 高さ約5.5cm 奥行き2cm
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物のため、小傷や汚れ、錆びなどがございます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像のオレンジのカードは5×9cmで、日本の一般的な名刺サイズ(5.5×9.1)より少しスリムなものとなっています。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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by d+A